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長野から世界へ、平和の尊さを発信する小さな記念館
本誌記者 陳煒  ·   2017-07-27  ·  ソース:
タグ: 残留孤児;長野県;社会
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中日交流の輪が広がる

1945年の日本敗戦前後の混乱で、多くの孤児・婦人が中国に残された。日本の軍国主義者は中国東北部を占領した14年の間に、中国人の土地を略奪し、中国人を殺害するなど、悪の限りを尽くしたが、中国の人々は恨みをぶちまけることなく、日本人残留孤児を引き取って育て上げた。

大勢の避難民が越冬した黒竜江省方正県。ハルビン市郊外に位置する。戦後、一人の残留婦人が日本人犠牲者の遺骨を葬る墓地の建立を中国政府に願い出たところ、周恩来総理は「日本人民衆もまた戦争の犠牲者」として許可し、1963年に中国唯一の日本人公墓「方正地区日本人公墓」が建立された。また残留孤児が日本に帰国後、中国人養父母のために、日本人公墓がある中日友好園林の中に「中国養父母公墓」を建てた。日本の教育界も、毎年、「方正地区日本人公墓」への墓参などを含む慰霊と友好の教育界訪中団を派遣している。

方正地区日本人公墓(寺沢秀文撮影)

寺沢副館長は双方の交流について次のように紹介した。「開館以来、中国側の研究者などとの交流も少しずつながらも始まっている。ほかにも、特に大きな交流成果として、中国側の民間ボランティア組織である『ハルビン市中国養父母連絡会』との交流の深まりがある。この団体は、ハルビン市を拠点として、戦後現地に残された日本人孤児らを引き取って育ててくれた中国人養父母らの支援などを行っている民間団体である。同会では、ハルビンの『七三一部隊陳列館』の中で、中国人養父母のことを紹介する『養父母展』を2012年から展示している。私はこの展示を2014年6月に訪中した際に拝見し、何としても日本国内でも開催したいと願い、同会と一年間にわたって準備などを重ねて、ようやく2015年暮れに当館で『養父母展』を開催することができた」。寺沢副館長はさらに、「敵国であった国の子どもたちを育て上げてくれた中国人養父母の皆さんに対する恩義は、日本人としてもっと知らなくてはならない。その恩義に対して、日本人として何が出来るのか、何をしていかなくてはならないのか、もっと日本側でも考えなくてはならない」と語る。

今年は中日国交正常化45周年にあたる。来館者からはこんなメッセージが寄せられている。「歴史の中でいつも悲惨な目にあい、犠牲になるのは庶民だ。我々庶民一人ひとりが賢明に勇気をもって、是は是、非は非として、平和を真剣に守り、平和に感謝して、日中友好、世界平和を地域から世界へ向けて」。「戦争はいけないもの、平和な世の中であってほしいと思う気持ちは皆持っていると思う」。

「今後も市民による市民のための記念館であり続けると共に、この伊那谷・阿智村の地から世界に向けて平和の尊さを発信する『小さくてもキラリと光る記念館』として、当記念館はこれからも奮闘していく所存である」と寺沢副館長は語った。

「北京週報日本語版」2017年7月27日

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